今回は、どの自治体でも頻出の学校表簿について扱う。
表簿というのはいろいろと学校が保存しなくてはならない公的な書類のことで、ほとんどのものは保存期間が5年間と定められている。しかし、「指導要録」と呼ばれる、児童生徒の情報を2枚にまとめる書類は特別で、1枚目の「学籍に関する記録」については、保存期間が20年間でこれだけ長期だ(2枚目の「指導に関する記録」は他の表簿と同様で5年間保存)。
なお、「指導要録」って何?という方は文部科学省のサイトに例があるのでイメージをつけるためにも、みておくとよいだろう。(実際の様式は各教育委員会が決めることになっている)→指導要録(参考様式)(小学校,中学校,高等学校,特別支援学校):文部科学省
以下に、よく出題される学校表簿を3つ、保存期間とともに挙げる。
表簿 | 保存期間 |
指導要録 | 学籍に関する記録は20年、指導に関する記録は5年 |
出席簿 | 5年 |
健康診断票 | 5年 |
なお、難度の高い自治体では、上3つ以外にも、以下のマイナーな表簿も出題されることがある。
学校教育法施行規則第28条
学校において備えなければならない表簿は、概ね次のとおりとする。
一 学校に関係のある法令
二 学則、日課表、教科用図書配当表、学校医執務記録簿、学校歯科医執務記録簿、学校薬剤師執務記録簿及び学校日誌
三 職員の名簿、履歴書、出勤簿並びに担任学級、担任の教科又は科目及び時間表
四 指導要録、その写し及び抄本並びに出席簿及び健康診断に関する表簿
五 入学者の選抜及び成績考査に関する表簿
六 資産原簿、出納簿及び経費の予算決算についての帳簿並びに図書機械器具、標本、模型等の教具の目録
七 往復文書処理簿
4項目目の3表簿(指導要録・出席簿・健康診断票)は頻出なので慣れておきたいが、これら以外についても全部覚えるのは現実的でなく、ちょこっと改変されて「これは正しいか?」という出題がされた場合はお手上げするしかない(ただし、正解率が低いはずなので捨てても大丈夫)。それでも一応、ということとそれらの保存期間も他の表簿と同様、5年であるということは知っておこう。
では演習。
演習問題
(演習)次の文の正誤判定をせよ。
(1) 指導要録のうち入学、卒業等の学籍に関する記録については5年間、指導の記録については20年間保存しなければならない。
(2)学校では、その学校に在籍する児童等の学習及び健康の状況を記録した書類の原本である指導要録を学級担任の責任において、作成しなければならない。
(3) 公立の高等学校における指導要録の様式については、都道府県教育委員会が参考例を示し、当該高等学校の校長が決定する。
解説
今回はここまで!
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