[02/06]1. 令和3年答申で示された、「令和の日本型学校教育」を担う教師及び教職員集団の姿

第Ⅰ部 総論

1. 令和3年答申で示された、「令和の日本型学校教育」を担う教師及び教職員集団の姿

● 「令和の日本型学校教育」を担う教師の姿は、①環境の変化を前向きに受け止め、教職生涯を通じて学び続けている、②子供一人一人の学びを最大限に引き出す教師としての役割を果たしている、③子供の主体的な学びを支援する伴走者としての能力も備えている。

● 教職員集団の姿は、多様な人材の確保や教師の資質・能力の向上により質の高い教職員集団が実現し、多様なスタッフ等とチームとなり、校長のリーダーシップの下、家庭や地域と連携しつつ学校が運営されている。

● また、教師が創造的で魅力ある仕事であることが再認識され、志望者が増加し、教師自身も志気を高め、誇りを持って働くことができている。

令和3年答申では、2020 年代を通じて実現を目指す「令和の日本型学校教育」の在り方と、それを担う教師及び教職員集団のあるべき姿を示している。
具体的には、2020 年代を通じて実現を目指す学校教育を「令和の日本型学校教育」とし、その姿を、「全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学び」と定義した。

その際、教師及び教職員集団の理想的な姿として、以下の3点を示している。

● 教師が技術の発達や新たなニーズなど学校教育を取り巻く環境の変化を前向きに受け止め、教職生涯を通じて探究心を持ちつつ自律的かつ継続的に新しい知識・技能を学び続け、子供一人一人の学びを最大限に引き出す教師としての役割を果たしている。その際、子供の主体的な学びを支援する伴走者としての能力も備えている。

● 教員養成、採用、免許制度も含めた方策を通じ、多様な人材の教育界内外からの確保や教師の資質能力の向上により、質の高い教職員集団が実現されるとともに、教師と、総務・財務等に通じる専門職である事務職員、それぞれの分野や組織運営等に専門性を有する多様な外部人材や専門スタッフ等とがチームとなり、個々の教職員がチームの一員として組織的・協働的に取り組む力を発揮しつつ、校長のリーダーシップの下、家庭や地域社会と連携しながら、共通の学校教育目標に向かって学校が運営されている。

● さらに、学校における働き方改革の実現や教職の魅力発信、新時代の学びを支える環境整備により、教師が創造的で魅力ある仕事であることが再認識され、教師を目指そうとする者が増加し、教師自身も志気を高め、誇りを持って働くことができている。

上記の姿を実現するための教職員の養成・採用・研修等の在り方については、引き続き検討が必要な事項として整理されたところである。このため、文部科学大臣は、令和3年3月 12 日に「「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について」包括的な諮問を行った。

主な検討項目は、①教師に求められる資質能力の再定義、②多様な専門性を有する質の高い教職員集団の在り方、③教員免許の在り方・教員免許更新制の抜本的な見直し、④教員養成大学・学部、教職大学院の機能強化・高度化、⑤教師を支える環境整備の5つである。

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