今回は段階がある理論。教採で出題されやすいので、順番に気をつけて整理したい。
ピアジェ、知能の発達段階説(4段階)
ピアジェによれば、人は小学校に入学するあたりから保存の概念の獲得や具体的なものについて論理的な思考ができ、小学校高学年あたりからは抽象的なことに対する論理的思考ができるとされる。
1.感覚運動期…0〜2歳。赤ん坊はこの時期に身近な環境に関わり、吸う、つかむ、たたくなどの身体的な活動を身につける。
2.前操作期…2〜7歳。直感的で知覚に左右される。(水を違う形の容器に移し換えると水の量が変わると思ってしまうなど。次の具体的操作期になるとこれが克服される。)
3.具体的操作期…7〜11歳。具体的に理解できるものは論理的に考察できる。保存概念の獲得。
4.形式的操作期…11歳〜15歳。抽象的な事柄でも論理的に考察できる。仮説演繹的思考ができる。
フロイト、リビドーの発達段階理論(5段階)
「無意識」に注目した精神分析学の祖であるフロイトが、ここで再び登場(フロイトはあと一回別記事でも登場する)。
性的エネルギーのことをリビドーという。フロイトは、リビドーが集まる器官を中心に発達が進むと考えた。リビドーが身体のどの器官に集まるのかによって、発達の段階が区分される。一応、5つの発達段階を一応載せておくが、教採では出題率も低いので覚えなくても良いだろう。
1.口唇期(〜1歳ごろ)
2.肛門期(1歳〜3歳ごろ)
3.男根期(3〜5歳ごろ)
4.潜伏期(6〜12歳ごろ)
5.性器期(12歳ごろ以降)
エリクソンの心理社会的発達理論(8段階)
エリクソンは、発達のそれぞれの段階に課題(心理社会的発達危機)があることを示した。各発達段階ごとに、乗り越えるべき課題と、それを乗り越えられなかった場合に抱える問題が示されている。
例えば乳児期には「基本的信頼感」を克服する必要があるが、これに失敗すると「不信」という問題を抱えてしまうということになる。
エリクソンについても、発達段階を載せておく。たくさんあるので、「5.青年期」の克服すべき課題に「自我同一性」(アイデンテティ)の獲得が挙げられているという点だけ覚えておけば十分だろう。
1.乳児期…基本的信頼感 対 不信
2.幼児前期…自律性 対 疑惑
3.幼児後期…自主性 対 罪悪感
4.児童期…勤勉性 対 劣等感
5.青年期…同一性 対 同一性拡散 ←(この時に獲得すべきものが「自我同一性」)
6.成人初期…親密性 対 孤独
7.成人期…生殖性 対 停滞
8.老年期…統合性 対 絶望
では演習。
(演習)
次の文の( )に適する人物名を、次の選択肢の中からそれぞれ選べ。
【選択肢】ピアジエ、フロイト、エリクソン
(1) ( )は、その発達段階において、人は生まれたときから「リビドー」という性的エネルギーをもっており、これが発達のそれぞれの時期に一定の順序で身体の特定の部位に優位にあらわれるとする理論を唱えた。
(2) ( )は、発達段階を、感覚-運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期の4つの段階に分類した。前操作期になると、ごっこ遊びに見られるようになり、父親や母親など家族の役割を演じるような行動が見られるようになり、具体的操作期になると、容器に入った液体を異なる形の容器に入れても液体の量が変わらない、棒を長さの順番に並べて比較するといった、論理操作ができるようになるとした。
(3) ( )は、人格の発達を生物学的欲求と社会的欲求との交互作用によるものと考え、八つの発達段階にそれぞれ特有の危機を想定した理論である。この理論は、発達段階に応じて、「信頼対不信」、「自律性対恥と疑い」などの発達課題に区分されている。
(解)
(1) →フロイト (2) →ピアジェ (3) →エリクソン
今回は以上!
なお、この記事以外にも「教職教養の勉強を効率的に行いたい」という方は、以下記事シリーズを順番にご覧になってください。一通りの知識が身につきます。