【解説015】指導要録の学籍部分は20年間保存、あとは5年間保存

今回は、どの自治体でも頻出の学校表簿について扱う。

表簿というのはいろいろと学校が保存しなくてはならない書類のことで、ほとんどのものは保存期間が5年間と定められている。しかし、「指導要録」と呼ばれる生徒のデータが2枚セットでまとめられた書類は特別で、1枚目の「学籍に関する記録」については、保存期間が20年間でこれだけ長期だ(2枚目の「指導に関する記録」は他の表簿と同様で5年間保存)。

なお、「指導要録」って何?という方は文部科学省のサイトに例があるのでイメージをつけるためにも、みておくとよいだろう。(実際の様式は各教育委員会が決めることになっている)
指導要録(参考様式)(小学校,中学校,高等学校,特別支援学校):文部科学省

以下に、よく出題される学校表簿を3つ、保存期間とともに挙げる。

表簿 作成者 保存期間
指導要録 校長 学籍に関する記録は20年、指導に関する記録は5年
出席簿 校長 5年
健康診断票 学校 5年

なお、難度の高い自治体では、上3つ以外にも以下のマイナーな表簿も出題されることがある。

学校教育法施行規則の第28条
学校において備えなければならない表簿は、概ね次のとおりとする。
一 学校に関係のある法令
二 学則、日課表、教科用図書配当表、学校医執務記録簿、学校歯科医執務記録簿、学校薬剤師執務記録簿及び学校日誌
三 職員の名簿、履歴書、出勤簿並びに担任学級、担任の教科又は科目及び時間表
四 指導要録、その写し及び抄本並びに出席簿及び健康診断に関する表簿
五 入学者の選抜及び成績考査に関する表簿
六 資産原簿、出納簿及び経費の予算決算についての帳簿並びに図書機械器具、標本、模型等の教具の目録
七 往復文書処理簿

これらを全部覚えるのは現実的でなく、ちょこっと改変されて「これは正しいか?」と出題されてしまったらお手上げするしかない(正解率が低いはずなので捨てても大丈夫)。それでも一応、いろいろあるんだぁ、ということとそれらの保存期間も他の表簿と同様、5年であるということは知っておこう。

では演習。5問。

(演習)次の文の正誤判定をせよ。
(1) 指導要録のうち入学、卒業等の学籍に関する記録については5年間、指導の記録については20年間保存しなければならない。
→(誤)学籍に関する記録が20年、成績などの指導の記録が5年間なので数字が逆。

(2) 校長は、当該学校に在学する児童・生徒について作成した出席簿は、20年間保存しなければならない。
→(誤)「指導要録の学籍部分」以外の表簿は5年保存。出席簿も5年間。20年間にもわたって長く保存する表簿は指導要録の学籍に関する記録のみ。

学校の表簿といえば指導要録、出席簿、健康診断表の3つ以外はほとんど出題されることが無いが、平均点を下げようとする自治体では、たまに次のようなマイナーな出題もなされる。

(3)学則、日課表、教科用図書配当表、学校医執務記録簿、学校歯科医執務記録簿、学校薬剤師執務記録簿及び学校日誌は、5年間保存しなければならない。
→(正)たくさんあって不安になるが、これらの保存期間も5年である。

続いて作成の責任者について。

(4)学校では、その学校に在籍する児童等の学習及び健康の状況を記録した書類の原本である指導要録を学級担任の責任において、作成しなければならない。
→(誤)指導要録や出席簿作成の責任者は校長。実際の作成は担任や教務担当が中心に行うことになるが。

最後に、指導要録の様式について。

(5) 公立の高等学校における指導要録の様式については、都道府県教育委員会が参考例を示し、当該高等学校の校長が決定する。
→(誤)各学校で決めると同じ県立学校なのに要録の形式がバラバラ、ということにになりかねないので、これは校長ではなく、教育委員会が決定というのが正しい。

今回は以上。次回は進学や転学時の指導要録と健康診断票の扱い方法について解説します。

お疲れ様でした。