【解説070】質問紙法による性格検査、120問の矢田部ギルフォード性格検査、550問のミネソタ多面人格目録、80問のモーズレイ人格目録

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今回は性格検査。耳にしたことのあるものもあるだろう。

性格検査の種類(質問紙法、作業検査法、投影法)

まず性格検査には大きく分けて質問紙法、作業検査法、投影法の3つがあることを理解しよう。

質問紙法は質問に対してはい・いいえなど少ない選択肢から選ぶ方法。

作業検査法は、採用試験レベルでは内田クレペリン検査しかないと思ってもらってOK。数字を足す作業を繰り返すので作業検査法と呼ばれる。

投影法は、指示された絵を描くなどの方法がとられる。

採用試験など大人数に対して実施する必要がある性格検査の場合、投影法はコストがかかって実施が難しいため、質問紙法か作業検査法ということになるだろう。

今回は、それらの分類のうち、質問紙法から3つ紹介する。

矢田部ギルフォード性格検査(YG性格検査)

12特性、10項目ずつの合計120問の質問に対し、「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3択で答える。回答結果からA型〜E型の5つの類型で診断される。



ミネソタ多面人格目録(MMPI)

ミネソタ大学の研究者によって作成された。質問の数が550もあってめちゃめちゃ多い。テキトーに答えたくなりそうな気もするが、いい加減に答えると、妥当性尺度によってそれが分かるように工夫されている。また、結果は10つの臨床尺度で示される。

モーズレイ人格目録(MPI)

アイゼンクという人の研究によるもので、内向性外向性と神経症的傾向の2の尺度を、80問の質問で測定するもの。略称がMMPIと似てますね!

では演習。

(演習)

次の文は、どの検査を説明したものか、選択肢から選べ。

【選択肢】内田クレペリン精神検査、矢田部ギルフォード性格検査、ミネソタ多面人格目録

(1) (     )は質問紙法に分類される心理検査で、550の質問に「そう」「ちがう」「どちらでもない」のいずれかで回答させ、人格の多面的側面を測定するものである。

(2) (     )は、作業検査法に分類される心理検査で、数字が並んだ行列を被検者に提示して、並んだ数字の和算の一桁部分のみを数字の間に記すことを求め、その作業の経過や作業量から作業能力や精神的健康度を測定するものである。

(3) (     )は、質問紙法に分類される心理検査で、12の性格特性を10項目ずつの120項目で測定できるように構成されており、各質問には、「はい」「いいえ」「どちらでもない」のいずれかで回答させる。12の特性は「情緒安定性」「社会適応性」「向性」の3つに大きく分けられる。

(解)

(1)ミネソタ多面人格目録 (2)内田クレペリン精神検査 (3)矢田部ギルフォード性格検査

モーズレイ人格目録(MPI)は出題歴が無いが、一応覚えておこう。

今回は以上!次回は「投影法」の性格検査を扱う。

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