日本国憲法と現代の人権

◯日本国憲法の基本原理(三大原則)

基本原理 内容関連条文
国民主権国の政治のあり方を最終的に決める力(主権)は国民にある。天皇は「象徴」で政治的な力は持たない。前文、第1条
基本的人権の尊重人が生まれながらに持つ、人間らしく生きるための権利を保障する。「侵すことのできない永久の権利」。第3章(第10条~40条)、第97条
平和主義戦争を放棄し、戦力を持たず、国の交戦権を認めない。前文、第9条

◯天皇の地位と国事行為
地位…日本国・日本国民統合の象徴
任命・国事行為…儀礼的・形式的な行為。国政に関する権能は有しない。

天皇の行為根拠条文(日本国憲法)
任命国会の指名に基いて内閣総理大臣の任命第6条第1項
内閣の指名に基いて最高裁判所長官の任命第6条第2項
国事行為(例)
※内閣の助言と承認により行う
法律・条約等の公布第7条第1号
国会の召集第7条第2号
衆議院の解散第7条第3号
栄典の授与第7条第7号
※被災地訪問などは、象徴としての公的行為であり、憲法に定められた国事行為ではない。

◯基本的人権

権利の種類主な内容と具体例(番号[〇]は日本国憲法の条文)
平等法の下の平等。人種・信条・性別・社会的身分などで差別されない権利[14]。
(法律化→アイヌ文化振興法(1997)、障害者差別解消法(2013))
自由国家から不当に束縛されない権利。
【精神の自由】思想・良心[19]、信教[20]、表現[21]、学問[23]
【身体の自由】奴隷的拘束・苦役からの自由[18]、令状主義[33, 35等]
【経済活動の自由】居住・移転・職業選択の自由[22]、財産権の保障[29]
社会人間らしい生活を国に求める権利。
【生存権】健康で文化的な最低限度の生活を営む権利[25]
教育を受ける権利】[26]
勤労の権利】[27]
【労働基本権(労働三権)】団結権・団体交渉権・団体行動権[28]
参政権国民が政治に参加する権利。
選挙権・被選挙権[15①・44]、最高裁判所裁判官の国民審査[79②]など
請求権人権侵害の際に救済を国に求める権利。
国家賠償請求権[17]、裁判を受ける権利[32]、刑事補償請求権[40]

◯新しい人権
社会の変化に対応して主張されるようになった権利。

権利内容関連事項
環境権良好な環境を享受する権利日照権、嫌煙権など
知る権利国や地方公共団体に情報公開を求める権利情報公開制度
プライバシーの権利私生活をみだりに公開されない権利個人情報保護法
自己決定権生き方や生活を自ら決定する権利インフォームド・コンセント

◯国民の三大義務

国民の義務条文の要点根拠条文(日本国憲法)
子どもに普通教育を受けさせる義務保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。第26条第2項
勤労の義務勤労の権利を有し、義務を負う。第27条第1項
納税の義務法律の定めるところにより、納税の義務を負う。第30条

◯憲法改正…手続きが法律より厳しい硬性憲法。

手続きの段階内容根拠条文
①国会発議衆・参両院の総議員の3分の2以上の賛成で発議する。日本国憲法第96条1項
②国民投票での承認国民投票を行い、投票総数の過半数の賛成で承認される。日本国憲法第96条1項等
③公布承認された改正は、天皇が国民の名で直ちに公布する。日本国憲法第96条2項

(演習問題ー準備中)

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