データの分析

○度数分布表・ヒストグラム

データをいくつかの区間で分類するとき,この区間を階級,区間の幅を階級の幅,各階級の真ん中の値を階級値,各階級に入るデータの値の個数を度数,各階級の度数の全体に占める割合を相対度数といいこれらを表にしたものを度数分布表,柱状グラフで表したものをヒストグラムという.

○平均値・中央値・最頻値

(1) \( \displaystyle n \)個の値からなるデータ\( \displaystyle x_{1},x_{2},\cdots ,x_{n} \)に対し,
\( \displaystyle \ \ \ \ \ \frac{1}{n} \sum_{k=1}^{n} x_{k} \) をこのデータの平均値といい,\( \displaystyle \overline{x} \)で表す.
(2)データの値を大きさの順に並べたとき,中央の位置にくる値をデータの中央値(メジアン)という.
(3)データにおいて,最も個数の多い値を最頻値(モード)という.
※データの値の個数が奇数の場合,中央に位置する値が中央値,偶数の場合は,中央に位置する2つの値の平均を中央値とする.

○四分位数・箱ひげ図

(1)データの最大値と最小値の差を範囲という.
(2)データの値を大きさの順に並べたとき,4等分する位置にくる値を小さい方から第1四分位数(\( \displaystyle Q_{1} \)),第2四分位数(\( \displaystyle Q_{2} \),中央値と同じ),第3四分位数(\( \displaystyle Q_{3} \))という.
(3)第3四分位数と第1四分位数の差を四分位範囲といい,四分位範囲を2で割った値を四分位偏差という.
(4)データの最大値,最小値,四分位数を箱と線(ひげ)で表した図を箱ひげ図という.
※四分位数(quartile)について,学習指導要領解説及び検定教科書による定義は次のとおり.

(例) 2桁の素数を小さい順に並べた,21個の値からなるデータ
11,13,17,19,23,29,31,37,41,43(10番目)
47,53,59,61,67,71,73,79,83,89(20番目),97

中央値は,11番目の\( \displaystyle 47 \)である.
第一四分位数は,\( \displaystyle \frac{23+29}{2}=26 \).
第三四分位数は,\( \displaystyle \frac{71+73}{2}=72 \).

○分散・標準偏差

\( \displaystyle n \)個の値からなるデータ\( \displaystyle x_{1},x_{2},\cdots ,x_{n} \) について,
(1)\( \displaystyle s^{2}=\frac{1}{n} \sum_{k=1}^{n} (x_{k}-\overline{x})^{2} \) をこのデータの分散という.
(2)\( \displaystyle s=\sqrt{\frac{1}{n} \sum_{k=1}^{n} (x_{k}-\overline{x})^{2}} \) をこのデータの標準偏差という.
(3)\( \displaystyle s^{2}=\frac{1}{n} \sum_{k=1}^{n} {x_{k}}^{2}-(\overline{x})^{2}=\overline{x^{2}}-(\overline{x})^{2} \)

(例)変量\( \displaystyle x \)のデータ\( \displaystyle x_{1},x_{2},\cdots ,x_{n} \)に対し,\( \displaystyle x_{i} \)の偏差値を,
\( \displaystyle \ \ \ \ \ 50+\frac{x_{i}-\overline{x}}{s_{x}}\times 10 \)
で定義する.例えば,
・点数が\( \displaystyle \overline{x}+s_{x} \)のとき,偏差値は\( \displaystyle 60 \)
・点数が\( \displaystyle \overline{x}+2s_{x} \)のとき,偏差値は\( \displaystyle 70 \)
・点数が\( \displaystyle \overline{x}-s_{x} \)のとき,偏差値は\( \displaystyle 40 \)
となる.点数について,標準偏差分増える(減る)ごとに,偏差値が\( \displaystyle 10 \)ポイント増える(減る).
※標準偏差はデータ(やその平均)と同じ単位(次元)なので,上のように平均との和や差を考えることができる.

○散布図・相関

(散布図・相関)
2つの変量についてのデータを平面上の点で表した図を散布図という.散布図において,正の傾きをもつ直線の近くにデータが集まっているとき正の相関があるといい,負の傾きをもつ直線の近くにデータが集まっているとき負の相関があるという.

(共分散・相関係数)
2つの変量\( \displaystyle x,y \)についてのデータ
\( \displaystyle \ \ \ \ \ (x_{1},y_{1}),(x_{2},y_{2}),\cdots ,(x_{n},y_{n}) \)
について,
(1) \( \displaystyle s_{xy}=\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}(x_{k}-\overline{x})(y_{k}-\overline{y}) \) を \( \displaystyle x,y \)の共分散という.
(2) \( \displaystyle r_{xy}=\frac{s_{xy}}{s_{x}s_{y}} \) (\( \displaystyle s_{x},s_{y} \):\( \displaystyle x,y \)の標準偏差)を\( \displaystyle x,y \)の相関係数という.
(3) \( \displaystyle s_{xy}=\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}x_{k}y_{k}-\overline{x}\cdot \overline{y}=\overline{xy}-\overline{x}\cdot \overline{y} \)
(4) \( \displaystyle -1\leqq r_{xy}\leqq 1 \)

(例) A〜Eの5人に,10点満点のテストを2回行い,結果を次のようにまとめた.2つのテストの得点の相関係数を求める.

ABCDE
1回目892106
2回目24635

※いくつかのデータ例において,散布図・相関係数をまとめると以下の通り.

○データの変換

\( \displaystyle a,b,c,d \)を実数,\( \displaystyle x,y \)を変量,\( \displaystyle X=ax+b \),\( \displaystyle Y=cy+d \)とする.
(1)\( \displaystyle \overline{X}=a\overline{x}+b \) (2)\( \displaystyle {s_{X}}^{2}=a^{2}{s_{x}}^{2} \)(3)\( \displaystyle s_{X}=|a|s_{x} \)
(4)\( \displaystyle s_{XY}=acs_{xy} \)(5)\( \displaystyle r_{XY}=\frac{ac}{|ac|}r_{xy} \)

この記事は役に立ちましたか?

間違い/不具合かな?
と思ったらこちらへ