教採 面接回答基礎シリーズ

この記事は、YouTubeチャンネル「きょうさい対策ブログ」内で公開の、現役生対象の「教採 面接回答 基礎シリーズ(全8本)」の要点をまとめた資料で、noteで販売している内容の一部となります。

注意1:表記を簡素化させるために、「児童生徒」や「子ども」という表現は「生徒」で統一しています。小学校校種の方は「児童」などと読み替えてください。
注意2:当たり前のことですが、面接回答例はみなさん自身の回答を考える上での参考にすぎず、受験生全体に適用できる共通の“正解”ではありません。面接では話す内容とともに、どんなふうに話すかも大切です。話す内容は自分自身で納得し、自分の言葉として自信を持った話し方ができるようにしてください。

1.面接対策をどう進めるべきか

 

おすすめの面接対策方法は、過去問をベースにすることです。協同出版から自治体別の面接過去問集が販売されています。その過去問において、あなたが受験する校種・教科の質問を選びだしましょう。校種・教科にもよりますが、1冊だけでも100問近く集まると思います(受験者が少ない校種・教科の場合はそれほど集まらない場合もあります)。

まず教採面接のそもそもの部分を確認しましょう。

教採の面接では現場の校長先生などが中心となってみなさんを評価します。つまり、現場の人がみて、あなたが現場に入ってうまくやれそうかをみる試験ということになります。

いろいろ考えはあると思いますが、現場の先生が現役生に何を求めることは、主に上の3つに集約できるでしょう。(A)「のびしろがある」や(B)「柔軟にできる」はみなさんが既に持っている力をそのまま発揮してもらえればよいと思います(詳しくは5節で扱います)。ここでは(C)「実践力」についてもう少し詳しく解説します。


実践のために大事なことを上の表のように3つにまとめてみました。ここでは①「制限を意識する」ということを考えてみましょう。


授業が分からないという生徒に対して、補習をする対応というのは良いことのように見えるかもしれません。先生がたっぷりと時間があればむしろそうしたほうがいいでしょう。しかし何でも「時間を使って」 「新しい仕事を増やして」解決しようとする考えだけでは、忙しい教育現場ではどうしても限界が発生します。もちろん、補習をする場面はあってもよいでしょう。しかし真っ先に補習をする、という発想をするのではなく、まず今までにやっていることの中でやり方や質を改善していくのを先に考えたほうがよいと思います。

(質問例01)「先生の授業が分からない」と言ってきた生徒に対してどのように対応しますか。
(回答例01-1)まず生徒にどういう点が分からなかったのかを聞いてみて、授業の中で改善できるところを考えていきたいと思います。
(回答例01-2)他の生徒も同じように思っているかもしれないので、それを教えてくれた生徒に感謝したいと思います。その上で、どの点が分かりにくかったのかを確認して、その場で対応できることは対応し、次回の授業から改善に努めます。

2.なぜ面接官は追加質問をするのか



次に、②「子どもの多様性を前提にする」という部分について扱います。現場にはいろいろな生徒がいますが、どの生徒にも・どんな状況にも適用できる万能な対応というものはありません。実際にはその生徒の特性や様子をよく把握していきつつ、適切な指導の方法を考え、粘りながら進めていくことがほとんどです。面接の場面で場面対応のことが聞かれる場合、粘って指導ができるかのシミュレーションとして追加質問がなされる場合があります。


(質問例02)授業中、教室を立ち歩く生徒がいます。どう指導しますか。
(回答例02-1)他の生徒が集中できないので、座るように促します。(追加質問:それでもダメなら)授業後に1対1で本人が安心して話ができる場面をつくり、なぜ立ち歩いてしまうのかを聞いてみたいと思います(追加質問:それでも原因がよく分からないときはどうするか) 生徒に何らかの支援が必要な可能性があると思います。可能であれば保護者の方から今までの様子など聞くなどして、生徒の把握に努めたいです。また、私の知識だけでは難しい面もあるかと思いますので、養護教諭の先生や特別支援コーディネーターの先生などとも相談して対応を考えたいと思います。


多様な生徒への回答を想定して、はじめから“ひきだし”を見せる方法として、場合分けによる回答も考えられます。質問の生徒像がはっきりしない場合に自分で仮定を立てることができ、より具体的な指導方針が述べやすくなります。

(質問例03)「授業がつまらない」と生徒が言ってきた。どうするか。
(回答例03-1)その生徒に、もう少しどんな意味なのかを丁寧に聞いてみたいと思います。授業が難しいということであればその内容をよく聞いて分かりやすく指導できるように改善します。授業が簡単すぎるということであれば、発展的なプリントなどを用意するなどしていきたいです。
(回答例03-2)「どんな授業が面白いと思う?と聞いてみたいと思います。もし、その生徒が今までに面白いと思った授業を答えてくれた場合には、可能であればそうした授業の要素を私自身も取り入れてみたいと思います。」(←03-2の答え方は場合わけ風に答えていますが、実際には自分で条件を追加して答えやすくしているだけです。ただ、聞いた感じは色んな生徒に対応できそうな印象になりやすいと思います。教採では生徒は架空で、生徒情報がないことが多いですので、自分で状況を仮定して答える(「仮に〇〇な状況だとすれば…〇〇という対応ができると思います」)のは結構使えるテクニックです。)

追加質問に関連して、嘘くさい文章を言うのをやめましょうという話もしておきます。

どこかの言葉を借りてきたような話し方をすると、その言葉に関して面接官が(あなたが本当に思っていることなのか確認のために)追加質問する場合があります。この場合の追加質問はあまりいい展開にならない可能性が高いですので、はじめからそうした嘘くさいことを言うのは控えたほうがいいと思います。
追加質問をする別のパターンとして、面接官が具体的な実践の例・アイディアが聞きたい場合もあるのですが、これについては第8節で扱います。

3.「管理職に相談します」フレーズ



ここでは③「主体性をもちつつ組織の人間として動く」という点について扱います。
チーム学校と言われるように、職場ではいろいろな教職員等がいて、それら教職員等と連携して課題の解決にあたっていきます(図参照)。


教採の面接で聞かれる質問は中程度以上のトラブルが多いので、みなさんの初期対応とともに、他の教職員等との連携によって解決方法をさぐっていくことが中心になると思います。教採の面接において、状況が難しい際に「他の職員と連携して」「管理職に相談します」というのはいつでも使える“便利フレーズ”ですが、それだけに、最初から強調せず、後の回答にとっておくのも手です。実践家としてまず最初に考えられる行動をした上で、他の教職員等と連携して解決を考えていくという姿勢のほうがよいでしょう。


(質問例04)あなたのクラスでいじめが起きたらどう対応しますか。
(回答例 04-1)まずいじめられた生徒の安全を確保できるようにしたいと思います。その上でその生徒からの聞き取り、加害者やその周辺の生徒からも状況を確認し、事実を確認した上で指導にあたります。もちろん加害者にはやってしまったことに関しての指導をしつつ、必要な場合には心のケアも考えて行きたいです。(追加質問:実際に、そんなにうまく対応できると思いますか)もちろん、簡単ではないと思います。しかし、生徒たちにとって必ず解決しなければならないことだと思いますので、私一人だけの力ではなく、他の先輩の先生方等と協力していろんな助言を得ながら対応を進めていきたいです。

(質問例05)いじめを起こさせないためには何が必要だと思いますか。
(回答例05-1)いじめに発展する前の段階でトラブルに気付けるようにすることが必要だと思います。教員がよく観察することはもちろんですが、すべての生徒とコミュニケーションをよくとり、いろんな情報が教員側へ集まるようにしてくことも大事だと思います。
(回答例05-2)いじめは他者との違いや関心が薄くなったときに起きやすくなると思います。そこで、グループ活動や話し合い活動などで生徒同士の関わり合いを重視した実践を多く取り入れ、違いを認め合うようなクラスづくりが必要だと思います。
(回答例05-3)絆づくりが必要だと思います。協力して何か一つのことを達成するなどの共同作業を大切にしたいと思います。(追加質問:絆づくりとおっしゃいますが、そんな簡単に絆は作れるのですか)大前提として、教員側が生徒たちを信じる姿勢が大切だと思います。その上で、精神論だけではなく、他のクラス経営が上手な先生方の活動実践などをよく勉強させていただき、絆づくりを進めるための方法を探っていきたいと思います。

(質問例06)あなたのクラスの生徒が不登校になったらどうしますか。

続きはnoteで

教職教養 おまとめプリント2021の資料一式ページ

38枚の資料および動画解説で教職教養の基礎を短期間で完成!

教職教養 おまとめプリント2021の資料ページ(note)