【解説077】教育評価に関した用語。一面からの評価を全体に広げるハロー効果、期待して接することで現実に期待どうりの成果がでるピグマリオン効果、思い込ませることで効果を出すブラセボ効果

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今回は教育評価に関する知識。特にハロー効果・ピグマリオン効果は全国の自治体で何度も出題されているワードである。

ハロー効果

ハローというのは聖像などの後ろから溢れる光のことで、容姿に好感を持つことで性格も高く評価する、というように1つの側面が直接は関係のない他の側面に影響してしまうこと。影響はいい方向だけではなく、悪い方向の場合もあり。

ピグマリオン効果

ローゼンサールという人によって見出された。教師期待効果ともいい、教師がよい(悪い)期待を持って生徒と接していると、それが直接的あるいは間接的に作用し、実際によい(悪い)結果につながるという効果である。



ブラセボ効果(プラセボ効果)

ブラセボは有効成分を含まない薬(偽薬)のこと。ブラセボ効果とは、ブラセボのように効果のない薬でも、実際に効果があると思い込んで使用すればその思い込みによって効果が現れるという効果のことをいう。

他にも2つほど横文字の用語を。

代表性ヒューリスティック

所属や特性などによる過度な一般化のことで、あの人は〇〇に所属しているから〇〇だろうと推測するような傾向。

スリーパー効果

名前の通り、少し寝かせたほうが(時間が経ったほうが)、情報の信頼度が高まってくる効果のこと。

では演習。



(演習)

次の文の(   )に当てはまる語句を次の選択肢から選べ。

【選択肢】ハロー効果、ピグマリオン効果、ブラセボ効果、代表性ヒューリスティック、スリーパー効果、中心か傾向

(1) 説得的コミュニケーションにおいて、説得の直後よりもしばらく時がたってからその影響が出てくる効果を(     )という。(2015年実施24)

(2) (     )とは、子供に対する教師の期待が子供の態度や行動に影響を及ぼし、教師の期待した方向に変化させることである。(2014年実施25)

(3) (    )とは、本来、薬物としての効果がない錠剤などを「特別の効果をもつ薬である」と伝えた被験者に与えると、暗示的な作用が働いて、説明されたとおりの効果が得られることである。(2015年実施24)

(4) 特定の集団、場合によっては特定個人に対する過度に一般化したとらえ方で、主に集団のように予測がつかない複雑なものに対しては、主観的な予測が成り立ち安心できるということから生じる認知の傾向のことを(     )という。(2012年実施23)

(5) (     )とは、被評定者がある側面で望ましい(もしくは望ましくない)特徴をもっていると、その評価を被評定者に対する全体的評価にまで広げてしまう傾向のことである。(2012年実施23)

(6) 評価者が人物を評定する場合、上下両端に評定することをためらって、評定尺度の平均付近に評定を集中させる誤りの傾向がある。このことを(     )という。(2012年実施23)

(解)

(1) →スリーパー効果 (2) →ピグマリオン効果 (3) →ブラセボ効果 (4) →代表性ヒューリスティック (5) →ハロー効果 (6) →中心化傾向

(6)は解説していないが用語から意味が推測できるだろう。

今回は以上!

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